今日の一問 理科(千葉県・改)

      2013/10/03

-遺伝の問題-

マツバボタンの花の色の遺伝について調べるため、次の観察1,2を行った。
これに関して、あとの(1)~(3)の問いに答えなさい。
ただし、マツバボタンの花の色は、メンデルが発見した遺伝の法則にしたがって決まるものとする。また、花の色を赤にする遺伝子をR、白にする遺伝子をrとする。

観察1
図1のように、赤い花をつける純系のマツバボタンと白い花をつける純系のマツバボタンを親としてかけ合わせた。このときできた種子をまいて育った子の株は、すべて赤い花をつける株であった。次に、子の代の赤い花をつける株を自家受粉させた。 このときできた種子をまいて育った孫の代の株には、赤い花をつける株と白い花をつける株があった。

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観察2
観察1の孫の代の赤い花をつける株の中から2株選んで、株Aと株Bとした。図2,図3のように、株Aと株Bの赤い花をそれぞれ白い花をつける株とかけ合わせた。このときできた種子をまいて育った「赤い花をつける株」と「白い花をつける株」の数は、それぞれ図中に示すとおりであった。

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(1)メンデルが発見した法則のうち、「対になっている遺伝子は、減数分裂によって、分かれて1つずつ別々の生殖細胞に入る。」という法則を何というか。最も適当なことばを書きなさい。

(2)次の文章中のa~cにあてはまるものの組み合わせとして最も適当なものを、あとのア~エのうちから一つ選び、その符号を書きなさい。

観察2から、株Aの遺伝子の組み合わせは a ___ であり、株Bの遺伝子の組み合わせは b ___ であることがわかる。
図1の孫の代の赤い花をつける株の中で、株Aと同じ遺伝子の組み合わせをもつ株の数は、株Bと同じ遺伝子の組み合わせをもつ株の数はおよそ c ___ 倍である。

ア a : RR b : Rr c : 2
イ a : RR b : Rr c : 3
ウ a : Rr b : RR c : 2
エ a : Rr b : RR c : 3

(3)図1の孫の代の赤い花をつける株をすべて自家受粉させ、このときできた種子をすべてまいて株を育てた。1つの株からできる次の代の株の数はいつも同じだとすると、育てた株のうち、「赤い花をつける株の数」と「白い花をつける株の数」の比はおよそいくつになるか。次のア~エのうちから最も適当なものを一つ選び、その符号を書きなさい。

ア 赤い花をつける株の数:白い花をつける株の数=3:2
イ 赤い花をつける株の数:白い花をつける株の数=2:1
ウ 赤い花をつける株の数:白い花をつける株の数=5:1
エ 赤い花をつける株の数:白い花をつける株の数=7:1

 

 

 

 

 

 

 

 

<答え>

(1)分離の法則 (2)ウ (3)ウ

(2)孫の代の赤い花の遺伝子で考えられる組み合わせは、RRとRrの2つです。
これら2種類の赤い花(RRとRr)と白い花(rr)を掛け合わせて出来た花の色の比率から、株AはRr、株BはRR であることが分かる。また、孫の代の花の遺伝子の組み合わせは RR:Rr:rr=1:2:1 なので、株A(Rr)と同じ遺伝子の組み合わせをもつ株の数は、株B(RR)と同じ遺伝子の組み合わせをもつ株の数のおよそ2倍になる。

(3)下の図のように、孫の代(F2)の自家受粉において、赤い花の部分だけに注目すると、ひ孫の代(F3)における赤い花と白い花の比率は5:1になる。
ちなみに、いくら世代を重ねていっても、Aaの次の世代は必ずRR:Rr:rr=1:2:1になることを覚えておこう。

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<ワンポイントアドバイス>
メンデルの法則には3つありますが、「分離の法則」と「優性の法則(雑種の第一世代(F1)では親(P)のもっていた優性形質のみが現れて劣勢形質は潜在する)」の2つは必ず覚えておこう。

 

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